現場の暑さ対策に最適!テント倉庫で作業環境を涼しく保つ方法
2025.05.20
2025.7.9

こんにちは!夏が近づくとテント倉庫での暑さ対策が大きな悩みになりますよね。
「エアコンが効かない環境でどうやって涼しく過ごせばいいのでしょうか?」と思われませんか?
厚生労働省の調べによると、暑さ指数が28℃を超えると熱中症のリスクが高まるとのこと。テント倉庫の中は夏場に40℃を超えることもあり、これは大変深刻な問題といえるでしょう。
効果的な対策を知って、安全で快適な作業環境を作りましょう!
目次
テント倉庫が暑くなるわけ

テント倉庫が暑くなる主な原因は3つあります:
1.日射熱の影響 – 太陽の光がテント生地を通過して中の物に吸収され、熱に変わってしまいます。ふつうのテント生地は赤外線を最大90%も通してしまうため、まるで「温室効果」のような状態になります。
2.密閉と熱のこもり – テント倉庫は断熱性のある厚い壁がなく、夏場の室温が40℃を超えることもめずらしくありません。
3.中の熱源 – 人、機械、照明からも熱が出ています。特に重機や電気機器は想像以上に熱を発するものです。
対策①:遮熱シートで熱の侵入を防ごう

遮熱対策の基本は、熱を「入れない」こと。遮熱シートを覆うだけで日射熱を遮り、テント内は3~5℃温度が下がります。たった3〜5℃とお思いになるかもしれませんが、体感温度ではとても大きな違いがあります。
最新の多層構造遮熱シートは太陽光の赤外線を最大97%はね返す力を持っています。これで室内温度が最大10℃も下がる可能性があります。
また、テント倉庫の内側に生地を二重に張ると、外の気温の影響を受けにくくなります。間の空気層が熱の伝わりを抑え、断熱効果を生み出してくれるからです。これは冬の重ね着と同じ原理です。
遮熱シート選びのポイント
遮熱シートの選び方の基準は以下の通りです。
・日射反射率が75%以上のもの
・耐久性が3年以上あるもの
・紫外線カット機能付きのもの
対策②:換気システムで熱を外に出そう
熱は上にたまる性質があるのをご存知ですか?ベンチレーターを倉庫に取り付けると、こもった熱気を外に逃がす効果があります。うまく配置された換気システムだと室内温度を最大7℃も下げられます。
また、側面にアルミサッシ窓を追加すると換気がしやすくなります。特に風上と風下に配置するように工夫して複数個取り付けると、空気がよく通るようになります。
効果的な換気のコツ
・天井の一番高いところにベンチレーターを配置します
・風上側に小さめの窓、風下側に大きめの窓を設置します
・開け閉めしやすいタイプの窓をお選びいただくと便利です
対策③:冷却設備で積極的に温度を下げよう
テント倉庫の暑さ対策として、冷却設備を設置するという方法もございます。ここでは代表的な冷却設備について解説します。
スポットクーラーの活用

スポットクーラーなら、テント倉庫の中でも、電源コードを差し込むだけですぐに快適な作業が可能になります。スポットクーラーには熱交換機がついていて、いらない熱は機械の排熱ダクトから出てしまいます。この排熱を外に出すことが重要です。
ある物流倉庫での実験では、排熱ダクトをきちんと外に出しただけで冷却効率が40%も向上したという事例があります。同じ電気代でより快適になるなら、ぜひ試してみる価値があります。
ミスト冷却の活用

ミスト冷却とは、水をとても細かい霧(ミスト)にして空気中にまき、その霧が蒸発するときに周りの熱をうばって涼しくするしくみです。このミストを送風ファンで広げることで、周囲の温度を3〜5度ほど下げることができます。
特に「テント+ミスト」の組み合わせで効率的に体感気温を下げられるところが魅力的です。ミスト冷却は電気の使用量が少なくて、広い範囲をカバーできる点がメリットです。
対策④:作業する人自身を守ろう
作業する人たちを守るための作業着やルールも大切です。ここでは、「空調服」と「水分・塩分補給」について説明します。
空調服の活用

空調服とは、服の中に小型ファンを内蔵し、体を冷やす特殊な作業着です。体感温度を3〜5℃下げる効果があります。特に動き回る作業には最適といえます。研究によると、空調服を着ている方の深部体温上昇が着ていない方より平均0.6℃低く抑えられるとのこと。熱中症予防に非常に役立つ装備なのです。
体感温度を3〜5℃下げる効果があります。特に動き回る作業には最適といえます。研究によると、空調服を着ている方の深部体温上昇が着ていない方より平均0.6℃低く抑えられるとのこと。熱中症予防に非常に役立つ装備です。
水分・塩分補給
熱中症予防の基本は水分補給です。体の水分がなくなると、脱水症状からくる熱疲労で、だるさや吐き気、頭痛などの症状が出てしまいます。
のどが渇く前に定期的に水分を補給し、長時間作業する際には電解質入りドリンクを飲むといいでしょう。「喉が渇いたな」と感じた時には、もう遅い場合もありますので、注意が必要です。
対策⑤:間仕切りカーテンで冷却効率アップ
スポットクーラーを導入しても、広いテント倉庫全体を冷やすのは難しいものです。しかし、間仕切りカーテンで区切れば、冷却効率を大幅に向上させることができます。
ある物流会社では、間仕切りカーテンを導入しただけで空調効率が約30%も改善されたという驚きの結果が出ています。試してみる価値は十分にありそうです。
【成功事例】熱中症対策の効果
ある物流センター(従業員50名)の例:
導入前:夏場の平均室温42℃、熱中症による休業が月に3件もありました。
対策:遮熱シート+ベンチレーター4台+間仕切りカーテン。
導入後:平均室温35℃、熱中症ゼロを2年間継続することができました。
投資回収:初期投資80万円、生産性向上と休業減少のおかげで6ヶ月で元が取れました。
最新の動き:IoTとAI
最新のウェアラブルセンサーは作業者の体温や心拍数をリアルタイムで確認し、熱中症リスクが高まると警告してくれます。またAIを活用した熱中症リスク予測システムも登場しており、より科学的な対策が可能になってきています。
2025年6月からは、企業側に熱中症対策が義務付けられるため、早めの対策が大切となります。温暖化が進んでいる現在、熱中症対策は従業員の命を守るものですから、ぜひ導入をご検討いただければと思います。
様々な対策を組み合わせることで、より効果的に作業環境を改善できます。皆さまの職場に合った対策を選んで、安全で効率的な作業環境を作りましょう!