テント倉庫にクーラーは設置可能?倉庫内の暑さ対策

2024.05.20

2024.7.3

夏になれば、工場で作業している人々の暑さ対策も必要です。

工場経営者、また担当者は、従業員が日頃快適な作業を行えるよう、最善の配慮が必要ですが、特に酷暑が続く日本では、夏に対して熱中症などの問題は最優先事項です。

何らかの対策を行うことで、経営者側には経済的負担がかかってしまうことになります。

ただし、テント倉庫を建設すれば、コストを大きく削減することができるため、暑さ対策のための予算もなんとかやりくりできるのではないでしょうか。

テント倉庫の暑さ対策におすすめは、スポットクーラーです。

今回は、夏に向かい、工場の経営者、担当者の方々が行うべきテント倉庫におけるスポットクーラーの設置について解説します。

・テント倉庫にそもそもクーラーを設置できるの?
・スポットクーラーとは何か
・それ以外の暑さ対策を知りたい

など疑問をお持ちの方々は、ぜひ一読ください。

テント倉庫は暑さに弱い?

日本では、7月、8月になれば35℃を超える猛暑日続きがもはや当たり前になろうとしています。

それは、仕事をしている方々も、熱中症を心配しなければならない暑さです。

実際に現在、テント倉庫を建設している方々も多くいらっしゃることでしょう。テント倉庫だけでなく、倉庫であったり、工場などは、保管物の日焼けなどを防ぐ目的で窓が少ないことも多くあり風通しが悪く、また、天井や壁の遮熱性が低いため熱がどうしてもこもりやすくなります。

外の温度が、35℃程度であっても、室内の温度は〜45℃になってしまうことも決して珍しい訳ではありません。 

理想の温度は26〜30℃

厚生労働省が、「WBGT基準値(暑さ指数)」というものを発表しているのですが、そこでは、庫内における熱中症リスクが回避できる理想的な室温は26〜30℃と定義付けしています。

一方で何も気にしないで、テント倉庫で夏場作業をしていれば、簡単に室内の温度は、40℃超えしてしまうでしょう。果たして工場経営者、担当者は、このおおよそ10℃の差をどう埋めていけばいいのでしょうか。

テント倉庫はクーラーを設置できる?

テント倉庫の暑さ対策には、建物の遮熱性・換気性能を上げるという方法もあります。

また、テント倉庫で仕事をしている従業員すべてに対して、熱中症対策を推奨していくことも大事な取り組みです。

そして、もう一つの選択肢は、空調・換気設備を導入することです。

空調・換気設備を設置することも充分、テント倉庫の暑さ対策とすることができます。

空調設備によって直接室内の体感温度を下げることができ、換気設備により溜まっている熱を拡散、排出し、仕事しやすい空間をすぐに実現することができます。

しかし、使用しているものがテント倉庫であれば、一般的な倉庫と比較しても、テント倉庫は骨組みとシートで構成された簡易的な構造であるため、設置可能なものも限定的です。

業務用のエアコンであったり、規模の大きな空調システム、重い大型シーリングファンなどの設置は、思うようにはできない現実と直面します。

テント倉庫の壁や、天井に対して、機器を取り付けするときには、取り付けることができる「重さ」「構造」を考慮することは最優先すべきことです。

どう機器の性能がいいかということだけでなく、どの程度の軽さかを重視しなければなりません。

テント倉庫は大掛かりな空調設備の導入が難しい

テント倉庫には、

・一般的な建設物の半分以下程度の納期で完成できる
・施工費用やランニングコストが安い
・敷地の自由度が高く、変形地にも建設可能
・照明を設置しなくても明るい

……などの様々なメリットがあります。

一方で、テント倉庫にデメリットがない訳ではありません。 

大掛かりな空調設備の導入が難しいというのもテント倉庫のデメリットです。

取付工事が必要になるため、テント倉庫の構造的に設置できない可能性は多々あります。

経営者の方々がしなければならないのは、骨組みの強度や対荷重を確認したうえで、できる限り軽量のものを選定することです。

テント倉庫にクーラー設置が難しい場合の暑さ対策

テント倉庫に業務用エアコンの設置が難しい場合、経営者の方々は、次なる暑さ対策を検討しなければなりません。

テント倉庫にオプションで、サッシ窓を取り付けるというのも有効的な暑さ対策です。換気することで室内を涼しくすることができます。

また、天井に換気扇を取り付けするのもいいでしょう。

さらに、遮熱機能付きのテント生地に変える選択肢もあります。遮熱防炎生地は、夏場に強く射し込む日射を反射させ、吸収させない遮熱効果を期待できます。太陽からの熱線によって伝わる輻射熱を抑制し、酷暑の室内の温度上昇を軽減します。

業務用扇風機を使用

クーラーとまではいかないのかもしれませんが、業務用扇風機も暑さ対策のための有効的手段です。

業務用扇風機は、家庭用のものと比較して、羽が大きく、回転スピードも速いため、パワフルな風を送風することができます。

テント倉庫の暑さ対策にはスポットクーラーがおすすめ

業務用エアコンの設置が難しいという場合、スポットクーラーの取り付けを検討するといいでしょう。

スポットクーラーであれば、工事なしで、簡単に取り付けすることができます。

スポットクーラーは、エアコンや冷蔵庫でも採用されているヒートポンプの構造で熱を移動させ冷たい風を送り込みます。

業務用エアコンのような感じで、室内全体を急激に冷やすことまでは難しいのですが、ピンポイントで、かつ、電気代を抑え効率的に冷やすことができます。

そもそも、倉庫などは天井が高くエアコンがフル稼働したとしても、全体を冷やすことは相当大変です。そのような環境下でも、スポットクーラーであれば、充分個人個人が理想とする作業環境を満たしてくれることでしょう。

スポットクーラーとは

スポットクーラーとは、移動することができるエアコンのようなものです。

エアコンが移動できるなんて、業務用エアコンよりも都合がいいと考える方々もいるかもしれません。

しかし、正確に言えば、業務用エアコンとスポットクーラーには違いがあります。

エアコンもスポットクーラーも外気を吸い込み、吸い込んだ空気を内部で冷たい空気と、さらにあたたかい空気に分けているのは同じメカニズムです。

しかし、業務用エアコンとスポットクーラーは、その後のあたたかい空気をどう処理するのかに違いがあります。

業務用エアコンの場合は、あたたかい空気を部屋の外へ放出することができる構造であるため、室内全体をスピーディーに冷やすことができます。

しかし、スポットクーラーの場合は、機器の上部分から冷たい空気とあたたかい空気を同時に排出しています。

ですから、スポットクーラーは室内全体を冷やすのにはやや不向きであり、あえて言えば、クーラーが当たる対象だけを涼しくするような機器なのです。

ただし、スポットクーラーの場合でも、排熱ダクトを使用して(別売になります)側面に穴をあけて出た熱を外に逃がすこともできない訳ではありません。 

しかし、その分だけさらに費用がかかってしまうことでしょう。

スポットクーラーのメリット

スポットクーラー設置のメリットは、手間のかかる設置作業は一切必要ないことです。

スポットクーラーであれば、テント倉庫内でも、電源コードを差し込むだけで即快適な作業が可能です。

さらに、スポットクーラーのメリットは、キャスター付きであるため、自由に移動させることができ、使いたい場所で使用できることです。

また、スポットクーラーは、工事が入らないでも設置可能であることも含め5万円~6万円ほどの価格で入手でき、とても経済的です。

スポットクーラーのデメリット

一方でスポットクーラーにもデメリットはあるため、こちらも確認しておきましょう。

既に解説していることですが、スポットクーラーは、閉鎖空間で使用する際に冷風のあたっている箇所は快適なのですが、排気も室内に放出され、室温自体は暑いままでしょう。ですから、スポットクーラーは、室内全体を涼しくするためには、あまりおすすめではありません。

また、機械のメカニズム的には、よけいな水分がドレンタンクに溜まっていくことになります。水が一杯になれば、いちいち捨てる必要があります。捨てる作業自体はごく簡単なことですが、都度しなければならないため、面倒くさいと感じてしまうこともあるでしょう。ひょっとしたらそのために作業に集中できないということも起きてしまうかもしれません……。

また、スポットクーラーは室外機と一体型であるため、コンプレッサーの作動音などが気になるという方もいます。それは、ほぼエアコンの室外機が部屋の中で鳴っているのと同じような感じです。

スポットクーラーの購入方法

スポットクーラーには「単相100V」と「三相200V」の2タイプがあります。工場で、どちらの電源が使用できるのかまずは確認が必要です。

また、スポットクーラーの場合、冷房能力は「kw」で表示されていることが多く、数字が大きいものほど冷房能力は高いです。

家庭で使用するようなスポットクーラーの場合、0.7~2.0kW程度の冷房能力が理想です。一方で、業務用スポットクーラーは、2.5kW以上ある製品も販売されています。

工場で使いたいというような場合には、最低レベル2.2kW以上のスポットクーラーを選ぶようにしましょう。

また、スポットクーラーには、吹き出し口数がいくつかあるものがあります。置く場所が制限されている場合など、口数の多いものを選ぶといいでしょう。

ただし、口数が増えるほど金額も高くなります。

また、「自動首振り機能」、「省スペース型」のものも販売されているため、それぞれ自社で検討してみるといいでしょう。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は、テント倉庫の暑さ対策について、また、スポットクーラーについて解説しました。

夏の暑い時期でも、作業効率をアップするために暑さ対策は必要不可欠です。

簡易型のテント倉庫の場合は、なかなか業務用エアコン取付けという訳にはいかないのかもしれません。

そのような場合、ぜひスポットクーラーの設置を検討してください。

スポットクーラーにもデメリットはあるのですが、充分作業効率の維持は実現することができます。

スポットクーラーをエアコンと同じようなモノとして理解している方々はとても多いです。 両者とも室内を涼しくする機械であることは間違いないのですが、実際に導入する場合には、しっかり区別することも大事です。

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